ママ言。

あるママの子育て小説。あなたもきっと経験した事あるはず。

兄弟喧嘩。

幼稚園年長の弟と小学校4年生の姉が、いつもの兄弟喧嘩を始めた。

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幼稚園年長の弟と小学校4年生の姉が、いつもの兄弟喧嘩を始めた。

二人の争う声は私の心を苦しめる。
どうして、毎日同じような事で喧嘩をするのだろうか?
母親の私にはまったく理解が出来ない。

 

私は二人が喧嘩になると、いつもこう言う。
「二人で外で話し合ってきなさい。仲直りが出来てから、部屋に戻ってきて。」
ここで私がいう『外』とは、ベランダの事だ。


理由は、キッチンからちょうど、二人の様子が見えるから。
光の加減で少しぼんやりと。ベランダからは、こちらが見えるのだろうか? 今のところ、子供たちと目が合った事はない。
後ろめたい心から、目が合わないようにしているかもしれない。

ベランダに出てから、今日は二人とも怒鳴りあったりしなかった。


弟は、いつも先に謝る。

 

幼児の男の子は素直だ。姉は、小学校4年生。難しい年頃になってきた。


「話しかけて来ないで!」


と幼稚園年長の弟に強い口調で答える姉。弟は、懲りたのだろう。言い返さず、洗濯挟みをベランダの防護柵に付けたり外したりしている。何を考えているのだろうか? なんとか、心を整理しようとしているのが読み取れ、もう許してあげたい気持ちになる。


しかし、姉は弟が何をしていようが気にせず、自主学習ノートに何かを書いている。小学校2年生の時以来の『ママだいきらい💔』だろうか? 割れたハートマークに思わず吹き出して、更に反感を買ったのを思い出した。


「ママ。ねぇちゃんが、謝っても聞いてくれない。」


洗濯挟みをすべて、ベランダの防護柵に付け終えた幼稚園年長の弟が、困り果てた様子で私に助けを求める。
「謝ったのなら、入ってきなさい。お姉ちゃんはどうするの?」
小学校4年生の女の子は難しい。無言だ。


もうすぐ夕食の時間。夕飯の支度を進めなければならない。弟に夕食の準備をする様に伝えながら、この後の娘の動きを推測する。これまでの状況からいって、間違いなく小一時間はかかるだろう。しかし今日はしっかり付き合わねば。近頃の娘の不穏な様子を考えると、ここでなんとか親子の絆を再確認したいところだ。今日は、寝る時間が遅くなるかも...と母は思った。

夕食の支度を終え、席につく。
もちろん、娘は部屋に入って来ようとしない。空はだんだん暗くなってきた。弟はどんな時も姉の事を気にする。


「姉ちゃん虫に刺されるよ。暗くなって来たから怖いよ。」


姉は返答しない。
「静かに。ほっといてあげなさい。」
という祖母。私の母親だ。ほっときなさいといいながら、優しい声で娘に部屋に入るように促す。しかし、娘は無言を突き通す。不満と緊張がいりまじり、声をだせないのだろう。


やはり、『今晩は長い夜になる』と母は確信した。