ママ言。

あるママの子育て小説。あなたもきっと経験した事あるはず。

『兄弟喧嘩。』そして『無言の娘。』を読み解く。

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そもそも兄弟喧嘩が起こる理由はなんなのか?

 

それは、『自分の気持ちを相手に受け入れて欲しいから。

相手が「譲る」と言っても、受け入れられない時もある。

それは、『相手が自分の心を受け入れた訳ではないと感じているから。

 

兄弟喧嘩をしたら、両成敗する。

 

それも大事だ。

姉はこうすれば喧嘩にならずにすんだよね?

弟はこうすれば喧嘩にならずにすんだよね?

 

具体的に解決策を教えてあげる事は、子供自身のその後のコミュニケーション能力を助けてくれるだろう。

 

ただ時には、それを『試す事』も大事だ。

 

それが、『兄弟喧嘩』にでてくるエピソードのベランダのシーンだ。

こういう場合、場所選びはとても大事になってくる。

我が家のベランダは防護柵があり安全な作りでかつ、大人の視界に入りつつ、兄弟二人だけの空間を作り出す事が出来る。

 

月齢により、よりよい環境作りは変わってくるが、兄弟喧嘩に悩んでいる親御さんの一つの参考として捉えて欲しい。

 

 

以前の記事はこちらから。

 

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無言の娘。

 

月が綺麗だ。

小学校4年生の娘がベランダに篭って30分経過した。祖母は、すでに食事を終え、もう堪えられないといった感じで娘に話しかける。
「時にはこういう時もある。我慢して部屋に入ってご飯を食べなさい。」
そういって自主学習ノートを娘から取り、部屋の中に誘導しようとする。
しかし、娘は無言だ。
手持ち無沙汰になり、空を見上げる。
今日は、満月になりそうな丸い月だった。

娘の頑固な様子を見て、お手上げの祖母。母の私は、こんなことを思い出した。

 

娘が3才の時に、お昼寝から起きたり、上手く行かないと癇癪を起こしていた娘の様子だ。部屋の角をじっと見つめ、決して目を合わせようとしなかった。目を合わせたら、負けてしまうかのように、娘は決して目を合わそうとしなかった。母親の私は、ひたすら待った。娘の心が自分に元に帰ってくると信じて。どんなに泣き叫んでも、
「言いたい事があるなら、ちゃんと聞く。だから、自分の気持ちを言葉にしてごらん?!」


母は強い。その時私は、自分自身が娘と共に強くなっている事を感じた。


夕食が終わり、ついに母親の出番だ。ボスキャラが最後に登場するように、私はいつもみんなのアプローチが終わってから娘と関わるようにしている。

ベランダを覗くと、娘は頭上の大きな月を、顎をあげて見とれている様子だった。そこへ足を踏み入れると、娘は急に現実に戻されたように自分の身体を隅へ隠した。

「出てきなさい」
と私。我ながら、なんともボスキャラらしい登場だ。
「出てきなさい。」
もう一度。3歩下がって、観念したのか、しぶしぶ姿を現す娘。

顔を手で隠している。3才児と変わらない。私と目を合わすのが怖いのだ。

「言いたい事は、言葉にしなきゃ伝わらないんだよ。」

無言だ。
静かに隅に座り込み、顔をひた隠しする娘。そんな娘を見て、娘がこっそりこちらの様子を伺った時に目が合わないように、夜空を見上げる。

月が綺麗だ。

月に心を奪われ、言葉を失った。
どんな環境でも、目を奪ってしまう物が存在した。
娘もきっと、無心で月を見ていたら、あっという間に時が過ぎてしまったのだろう。私が話すのを辞めてしまったので、こっそり覗いている娘の視線を感じる。いつも怒ってばかりに思える母親も、人間らしい一面があったのかと思ったのかもしれない。月から目を話さず私はこう言った。

「あなたなら、素敵な優しいお姉ちゃんになれるって、信じてる。信じてるから、繰り返し怒るんだよ。信じてなかったら、怒ったりしない。」

 

娘が顔をあげた。前髪が長くて表情は読み取れないが、顎に涙がしたたる様子が見えた。

 

 

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兄弟喧嘩。

幼稚園年長の弟と小学校4年生の姉が、いつもの兄弟喧嘩を始めた。

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幼稚園年長の弟と小学校4年生の姉が、いつもの兄弟喧嘩を始めた。

二人の争う声は私の心を苦しめる。
どうして、毎日同じような事で喧嘩をするのだろうか?
母親の私にはまったく理解が出来ない。

 

私は二人が喧嘩になると、いつもこう言う。
「二人で外で話し合ってきなさい。仲直りが出来てから、部屋に戻ってきて。」
ここで私がいう『外』とは、ベランダの事だ。


理由は、キッチンからちょうど、二人の様子が見えるから。
光の加減で少しぼんやりと。ベランダからは、こちらが見えるのだろうか? 今のところ、子供たちと目が合った事はない。
後ろめたい心から、目が合わないようにしているかもしれない。

ベランダに出てから、今日は二人とも怒鳴りあったりしなかった。


弟は、いつも先に謝る。

 

幼児の男の子は素直だ。姉は、小学校4年生。難しい年頃になってきた。


「話しかけて来ないで!」


と幼稚園年長の弟に強い口調で答える姉。弟は、懲りたのだろう。言い返さず、洗濯挟みをベランダの防護柵に付けたり外したりしている。何を考えているのだろうか? なんとか、心を整理しようとしているのが読み取れ、もう許してあげたい気持ちになる。


しかし、姉は弟が何をしていようが気にせず、自主学習ノートに何かを書いている。小学校2年生の時以来の『ママだいきらい💔』だろうか? 割れたハートマークに思わず吹き出して、更に反感を買ったのを思い出した。


「ママ。ねぇちゃんが、謝っても聞いてくれない。」


洗濯挟みをすべて、ベランダの防護柵に付け終えた幼稚園年長の弟が、困り果てた様子で私に助けを求める。
「謝ったのなら、入ってきなさい。お姉ちゃんはどうするの?」
小学校4年生の女の子は難しい。無言だ。


もうすぐ夕食の時間。夕飯の支度を進めなければならない。弟に夕食の準備をする様に伝えながら、この後の娘の動きを推測する。これまでの状況からいって、間違いなく小一時間はかかるだろう。しかし今日はしっかり付き合わねば。近頃の娘の不穏な様子を考えると、ここでなんとか親子の絆を再確認したいところだ。今日は、寝る時間が遅くなるかも...と母は思った。

夕食の支度を終え、席につく。
もちろん、娘は部屋に入って来ようとしない。空はだんだん暗くなってきた。弟はどんな時も姉の事を気にする。


「姉ちゃん虫に刺されるよ。暗くなって来たから怖いよ。」


姉は返答しない。
「静かに。ほっといてあげなさい。」
という祖母。私の母親だ。ほっときなさいといいながら、優しい声で娘に部屋に入るように促す。しかし、娘は無言を突き通す。不満と緊張がいりまじり、声をだせないのだろう。


やはり、『今晩は長い夜になる』と母は確信した。